
こんにちは。カウンセラーの風美良來(かざみらら)です。
「あの人、怒ってたかも…」
帰り道や寝る前に、そんな考えがぐるぐるして止まらなくなることはありませんか?
相手の反応を何度も思い出しては、「やっぱりあんな言い方しなければよかった」と責めてしまう。
でも、それは“あなたが気にしすぎる性格だから”ではありません。
そのとき、心の中で起こっている勘違いがあるのです。
この勘違いに気付いて、分けて考えることによって
「あの人はどう思ったんだろう」と悩みすぎてしまう時間が、
少しずつ穏やかに変わっていきます。
気にしすぎてしまうとき、頭の中で起きていること
たとえば、上司に話しかけたとき、そっけない返事をされたとします。
そのとき頭に浮かぶのは
「嫌われたかも」「私、何かまずいこと言ったかな」ということ。
でも、ここでいったん立ち止まって考えてみましょう。
事実は「上司がそっけない返事をした」。それだけです。
そこに「嫌われた」「不機嫌にさせた」などの意味づけを加えたのは、私たち自身の解釈です。
相手が単に忙しかっただけかもしれないし、別のことを考えていただけかもしれません。
けれど、気にしすぎてしまう人はつい“ネガティブな解釈”をしてしまう。
気にしすぎて苦しくなるのは、多くの場合、
この「解釈」を「事実」だと思い込んでしまう勘違いが起こっているからなんです。
その結果、思考の中でどんどんストーリーが膨らんで、心が不安に引き込まれてしまうのです。
「事実」と「解釈」を分けると、気持ちが落ち着く

事実とは、誰が見ても同じように確認できること。
解釈とは、その出来事に対して自分がつけた意味。
気にしすぎてしまったときは、次のように問いかけてみてください。
・今、起きている「事実」は何だろう?
・それに、私が付けている「解釈」は何だろう?
この問いかけを自分に向けるだけで、ぐるぐる思考がゆるみます。
「上司がそっけない返事をした」という事実に対して、
「嫌われたかも」「怒ってるのかも」と解釈している自分に気づく。
「あ、私は“相手が怒ってる”と解釈してただけなんだ」と気づくと、
少し冷静さを取り戻すことができます。
不安なときほど、頭の中で起きていることを事実と解釈に分けてみる。
そのシンプルな意識が、心の中の“ぐるぐる”を静めてくれるのです。
“気にしすぎる”のは、想像力がある証拠
「気にしすぎ」は、単なる性格の問題ではありません。
それは、人を思いやる力が強い証拠でもあり、あなたの優しさや想像力の表れです。
ただ、その想像がいつも「悪いほう」ばかりに働くと、自分を追い詰めてしまいます。
だからこそ、事実と解釈を分けることは、
“自分にやさしくなる第一歩”でもあります。
「私はいま、解釈を信じて不安になっているだけなんだ」
と気づくだけで、心は少し落ち着いていきます。
事実に戻ると、心は静かになる

気にしすぎを手放すことは、“考えないようにする”ことではありません。
むしろ、「今、私はどんな解釈をしてるかな?」とやさしく見つめることです。
その積み重ねが、少しずつ心の余裕を取り戻す練習になります。
もし今、「頭ではわかっても、どうしても止められない」と感じるなら、
ひとりで抱えずに、誰かと一緒に整理していくことも大切です。
私のカウンセリングでは、
あなたが持っている“やさしさ”や“思いやり”をそのまま大切にしながら、
不安をつくり出す“解釈のクセ”に少しずつ気付いていくお手伝いをしています。
自分をを責めずに、心を整えていきたい方は、
ぜひお試しカウンセリングでお話ししてみてくださいね。

